フェイマス・グラウス 「父ちゃんのお気に入り」
その夜のマティーニ
おばあちゃんの「初恋」

たまに、お年寄りがいらっしゃいます。
おばあちゃんです。
昔の出来事、若い頃の思い出などいろいろなお話をしてくださいます。
今夜は若い時に好きだった人のお話です。
若い頃、お知り合いで凛々しくカッコいい方がいて
密かに想いをよせていたそうです。
まだ、おばあちゃんが21か22歳くらいの頃です。
ある日、おばあちゃんにチャンスが訪れました。なんと憧れの君とバーへ行きました。
「それがね、ほとんど覚えてないの」笑いながらおばあちゃんは言いました。
「結局ふられちゃったのよ、あの人どうしてるかしらね」
「でもねその時飲んだカクテル、黄色かオレンジ色、ハワイみたいな味だった」
「ハワイ?」よくお聞きしたらトロピカルフルーツ系の味のようです。
「そう、作ってくれる?名前は覚えてないの」
「それが、私の初恋の味なの」
てなわけで、お作りしました現代によみがえった「初恋」!
マンゴスティンのリキュールにオレンジジュース等など・・
「でも本当にあの人どうしてるかしらね・・」
いつかこんな風に好きだった人を思い出せたらいいな
ちなみに私の初恋の人は幼稚園の保母さんです。
酸いも甘いも・・苦いも フェルネ・ブランカ

苦い酒、そんな風に飲む人の状態でお酒を表現することもありますが、
このフェルネ・ブランカ、本当に苦い イタリアのリキュールです。
カモミール、ゲンチアナ、キニーネ、アロエ、セージなどのハーブ、東洋系の数十種類の薬草
これらをスピリッツに浸漬して作られるそうです。
そんな苦い酒をふと飲みたくなることがあります。
日々、日常いろんなことがあるじゃないですか?
人生を何か語ることなんて私にはまだまだできませんが、いやずっと考え続けるんでしょうが
うまいことを言ってくれた方がいて
「人生は楽しむものだと言うが、味わうものじゃないか、哀しいこと、辛いことは楽しめないだろ」
うーん、確かに。
酸いも甘いも、辛いも苦いも、その時々味わうものなのでしょう。
酒も人生も、ずっと苦くもなく、いつまでも甘くない、なんて
やっぱり味わうものなんでしょうね