起源はイギリス?フランス? サイドカー

秋の足音が少しづつ近づいて来ました、不安定な空模様に台風も続々とやってきますが
皆様お元気でお過ごしでしょうか?
今日はカクテル、サイドカーのお話です。
スタンダードカクテルの中でも名を知られているサイドカーなのですが、
はっきりした発祥がわかっておりません。しかし、第一次世界大戦(1914年〜1918年)の終わり頃
ロンドンかパリのどちらかで作られたカクテルだと考えられています。
パリのホテル、リッツが最初のサイドカーのオリジナルを作ったと主張しています。
サイドカーのレシピが最初に登場するのが1922年、ヘンリー・マケルホーン氏の著書、そして
ロバート・ヴェルメール氏の著書です。サイドカーは1948年デヴィッド・A・エンバリー氏が著した
カクテルブックに6種類の基本レシピの一つとしても登場しています。
マケルホーン氏の初版ではサイドカー発案者をロンドンのバックスクラブの著名なバーマン、
パット・マクガリー氏と引用としていますが、改訂版ではマケルホーン氏自身としています。
またヴェルメール氏はフランスではとても人気の高いカクテルだったと述べ、バックスクラブの著名なバーマン
マクガリー氏がロンドンで初めて披露したとしています。
エンバリー氏が確信していることとして挙げていることは、第一次対戦時米陸軍の隊長が考えたカクテルで
、その隊長の愛用していたバイクの側車、つまりサイド・カーからネーミングされたと言う話もあります。
そしてレシピについて、マケルホーン氏、エンバリー氏共にフランス式で現在も知られているコニャック
、コアントロー、レモンジュースといった材料は同じ見解を述べています。
後にイギリス式のサイドカーでは、1930年のサヴォイカクテルブックに見られるように2種類の材料が必要とあり
、コニャックともう1種類はレモンジュースかコアントローであるとする記述が発見されているそうです。
エンバリー氏によると元々サイドカーはいろいろな材料を使っていたが、洗練されていったとしています。
またサイドカーは単に「ダイキリ」の1種で、ベースのラムの代わりにブランデーを、甘みのシュガーシロップの
代わりにコアントローを使っているカクテルであると述べていて、どちらも8対2対1のバランスで調製する
甘さ控えめのレシピを推奨しています。
ただ1934年にはいくつかのカクテルブックに砂糖をグラスのふちにつける(リムド)スタイルもあり、
時と共に甘みを増減するのが覗えます。
甘い飲み口のカクテルでアルコール感を隠すものを昔からレディーキラーと呼びますが、サイドカーも
その仲間だそうです。
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